Japanese
English
症例報告
非血縁臍帯血移植後に臀部に生じた汗孔角化症の1例
A case of porokeratosis on the buttocks after unrelated umbilical cord blood transplantation
宇野 優
1
,
柴田 夕夏
1
,
延山 嘉眞
1
,
中川 秀己
1
,
横山 洋紀
2
Yu UNO
1
,
Yuka SHIBATA
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
,
Hiroki YOKOYAMA
2
1東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科
2東京慈恵会医科大学附属病院腫瘍血液内科
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Department of Clinical Oncology and Hematology, The Jikei University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
汗孔角化症
,
非血縁臍帯血移植
,
免疫抑制療法
,
臀部
Keyword:
汗孔角化症
,
非血縁臍帯血移植
,
免疫抑制療法
,
臀部
pp.503-507
発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204813
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要約 36歳,男性.初診より68か月前に慢性骨髄性白血病に対し化学療法(イマチニブ)を,43か月前に非血縁臍帯血移植を施行され,その後タクロリムスを9か月間投与された.40か月前より,臀部に自覚症状を伴わない角化性局面が出現した.初診時,両臀部に直径20mmまでの,辺縁が隆起した角化性局面を6個認め,病理組織学的に汗孔角化症と診断した.免疫抑制療法中に皮疹が生じ,終了後,改善はなかったものの新生や増大はなく経過していたことより,免疫抑制状態が発症に関与していると考えた.免疫抑制状態中に生じた汗孔角化症はこれまでに本邦で22例報告されている.その報告では四肢や体幹の広範囲に病変がみられる症例が多い.自験例は皮疹が臀部に限局している点が特徴的と考えられた.
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