Japanese
English
症例報告
皮膚筋炎様の皮膚・筋症状を呈したサルコイドーシスの1例
A case of sarcoidosis with dermatomyositis-like cutaneous manifestations and myopathy
岳尾 基一
1
,
有川 佳代
1
,
高田 実
1
,
竹原 和彦
1
Motokazu TAKEO
1
,
Kayo ARIKAWA
1
,
Minoru TAKATA
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
1金沢大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kanazawa University School of Medicine
キーワード:
筋症型サルコイドーシス
,
皮膚筋炎
,
サルコイドーシス
Keyword:
筋症型サルコイドーシス
,
皮膚筋炎
,
サルコイドーシス
pp.522-524
発行日 1999年6月1日
Published Date 1999/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902926
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62歳,女性.初診の1年3か月前より顔,前胸部,手指背に紅斑,肘頭,膝蓋に角化性紅斑が出現し,筋原性酵素の上昇を指摘された.皮膚筋炎として無治療のまま経過観察されていたが,約1年後より脱力感,間歇性の発熱が出現.初診時両上腕,大腿に軽度の把握痛があり,CK813IU/l,アルドラーゼ21.9IU/lと上昇.胸部X線像,CTでは間質性肺炎が認められた.以上の皮膚,肺症状および検査成績より臨床的には皮膚筋炎が強く疑われたが,手指の紅斑と骨格筋の生検で類上皮細胞肉芽腫が認められ,筋症型サルコイドーシスの診断に至った.ステロイド内服により諸症状はすみやかに改善した.皮膚筋炎様症状の精査中に,組織検査でサルコイドーシスの存在が判明し,病型としては稀な筋症型サルコイドーシスと考えた.
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