Japanese
English
症例報告
閉経前の女性に生じたfrontal fibrosing alopeciaの1例
A case of frontal fibrosing alopecia occurring in a premenoposal woman
栗原 和生
1
,
津嶋 友央
1
Kazuo KURIHARA
1
,
Tomohisa TSUSHIMA
1
1富士市立中央病院皮膚科
1Division of Dermatology, Fuji City General Hospital, Fuji, Japan
キーワード:
fibrosing frontal alopecia
,
脱毛
,
閉経
Keyword:
fibrosing frontal alopecia
,
脱毛
,
閉経
pp.225-228
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204684
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要約 34歳,女性.両側対称性に前頭部から側頭部にかけて帯状に分布する脱毛斑と,眉毛の脱毛を主訴に来院した.生検病理組織像で毛包周囲にリンパ球浸潤があり,frontal fibrosing alopecia(FFA)と診断した.FFAは当初postmenopausal frontal fibrosing alopeciaとして報告された原発性瘢痕性脱毛症で,最近では特に海外において多数例が報告されている.しかし,本邦での報告は比較的稀であり,自験例のように閉経前の女性の報告例はほとんどない.FFAは閉経後の女性が全体の約80%以上を占めるが,閉経前の女性や男性にも生じることがある.さらに早期診断・治療を行わない場合,瘢痕化して非可逆性になることが多い.帯状の脱毛病変では,FFAを鑑別診断に入れることが肝要である.
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