Japanese
English
症例報告
ゾビラックス®とビタメジン®が内服テスト陽性を示した帯状疱疹罹患時に生じた多剤薬疹の1例
A case of multiple drug eruption due to Zovirax® and Vitamedin® proved by oral provocation test in the patient with herpes zoster
西岡 美南
1
,
足立 厚子
1
,
小猿 恒志
1
,
一角 直行
1
,
佐々木 祥人
1
,
松浦 正人
2
Mina NISHIOKA
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Takeshi KOZARU
1
,
Naoyuki IKKAKU
1
,
Yoshihito SASAKI
1
,
Masato MATSUURA
2
1兵庫県立加古川医療センター皮膚科
2松浦皮フ科クリニック
1Division of Dermatology, Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center, Kakogawa, Japan
2Matsuura Dermatology Clinic, Kakogawa, Japan
キーワード:
帯状疱疹
,
多剤薬疹
,
アシクロビル
,
ビタメジン
,
播種状紅斑丘疹型薬疹
Keyword:
帯状疱疹
,
多剤薬疹
,
アシクロビル
,
ビタメジン
,
播種状紅斑丘疹型薬疹
pp.21-26
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204634
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要約 23歳,男性.軀幹に帯状疱疹が出現し,近医でアシクロビル(ソビラックス®),ビタミンB1,B6,B12誘導体の複合剤(ビタメジン®)などにて内服加療開始7日目に四肢,体幹に紅斑が出現した.いったん軽快するも発疹が再燃したため当科を受診した.皮疹軽快後にすべての薬剤のパッチテスト,内服テストを行った.パッチテストはすべて陰性で,ゾビラックス®,ビタメジン®の内服テストが各々陽性で2剤による播種状紅斑丘疹型薬疹と診断した.この多剤薬疹の発症機序として,先行する帯状疱疹が多剤薬疹を引き起こした可能性を考えた.帯状疱疹罹患時に全身の紅斑を認めた場合,ウイルスそのものによる中毒疹の可能性もあるが,自験例のように薬剤,しかも2剤が原因となることもあり,詳細な検索が必要である.
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