Japanese
English
原著
運動神経障害を合併した帯状疱疹7例における臨床経過,治療および予後について
Clinical course,treatment and prognosis of the 7 cases of herpes zoster with motor neuropathy
福本 毅
1
,
足立 厚子
1
,
上野 充彦
1
,
西谷 奈生
1
,
藤原 規広
1
,
佐々木 祥人
1
,
吉田 司
2
,
小川 豊
3
Takeshi FUKUMOTO
1
,
Atsuko ADACHI
1
,
Mitsuhiko UENO
1
,
Nao NISHITANI
1
,
Norihiro FUJIWARA
1
,
Yoshihito SASAKI
1
,
Tsukasa YOSHIDA
2
,
Yutaka OGAWA
3
1兵庫県立加古川医療センター皮膚科
2吉田皮膚科クリニック
3小川皮膚科医院
1Department of Dermatology,Hyogo Prefectural Kakogawa Medical Center,Kakogawa,Japan
2Yoshida Clinic of Dermatology,Hyogo,Japan
3Ogawa Clinic of Dermatology,Kakogawa,Japan
キーワード:
帯状疱疹
,
運動神経障害
,
ステロイド全身投与
,
顔面領域
,
上下肢領域
Keyword:
帯状疱疹
,
運動神経障害
,
ステロイド全身投与
,
顔面領域
,
上下肢領域
pp.112-119
発行日 2011年2月1日
Published Date 2011/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102804
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要約 2004年2月から2007年4月の当院での運動神経障害を伴った帯状疱疹男性6例,女性1例につき検討した.27~85歳,平均67.8歳.基礎疾患は悪性腫瘍が4例,高脂血症,糖尿病が各々2例,高血圧,喘息,脳動脈瘤が各々1例.部位は顔面領域が3例,上下肢領域が4例(上肢3例,下肢1例).運動神経障害の予後に対する,罹患部位,抗ウイルス薬の開始時期,ステロイド全身投与の影響を検討した.顔面領域帯状疱疹に比し上下肢領域病変例では発症後の抗ウイルス薬投与開始が遅い症例が多く,一方,ステロイド全身投与を併用している症例が少なかった.上下肢領域例の運動神経障害は顔面領域例に比し難治の傾向があった.上記の治療法の差異が関与している可能性が考えられる.可及的早期の抗ウイルス薬投与が最も運動神経障害の予後を良くすると考えられた.しかし,ステロイド全身投与の有用性については今回の7例の検討では不明であった.
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