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増刊号特集 最近のトピックス2015 Clinical Dermatology 2015
5.皮膚科医のための臨床トピックス
乾癬性関節炎の診断と重症度基準
Diagnostic criteria and severity classification of psoriatic arthritis
照井 正
1
Tadashi TERUI
1
1日本大学医学部皮膚科学科系皮膚科学分野
1Division of Cutaneous Science, Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine, Tokyo, Japan
キーワード:
乾癬性関節炎
,
付着部炎
,
指趾炎
,
脊椎炎
,
仙腸関節炎
Keyword:
乾癬性関節炎
,
付着部炎
,
指趾炎
,
脊椎炎
,
仙腸関節炎
pp.154-156
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204432
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summary
本邦では乾癬患者の5〜10%で関節症状を伴う.その関節症状は急速に進行することがあり,変形が高度になると不可逆的である.乾癬性関節炎の診断にclassification criteria for psoriatic arthritis(CASPAR)分類基準が広く用いられている.乾癬性関節炎の早期の発見には問診票を用いたpsoriatic arthritis screening and evaluation(PACE)などが有用とされる.関節リウマチと類似する末梢関節炎を示すことがあるが,付着部炎,指趾炎,脊椎炎と仙腸関節炎は本症に特徴的である.現時点で汎用されている重症度分類は存在しないが,皮膚症状と関節症状を併せて評価するcomposite psoriatic disease activity index(CPDAI)が疾患活動性を反映するとして注目を浴びている.治療にはGRAPPA提唱のアルゴリズムが有用である.関節リウマチと異なりメトトレキサート単独では必ずしも有効でないことに留意が必要である.
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