Japanese
English
症例報告
下腿に発生したEccrine Spiradenoma—病理組織学的,免疫組織学的検討と本邦例の文献的考察
A Case of Eccrine Spiradenoma
横川 眞弓
1
,
鈴木 伸典
2
,
茶之木 美也子
2
,
寺尾 淳子
1
,
中川 浩一
1
,
濱田 稔夫
1
,
吉原 渡
3
Mayumi YOKOKAWA
1
,
Shinsuke SUZUKI
2
,
Miyako CHANOKI
2
,
Atsuko TERAO
1
,
Koichi NAKAGAWA
1
,
Toshio HAMADA
1
,
Wataru YOSHIHARA
3
1大阪市立大学医学部皮膚科学教室
2市立吹田市民病院皮膚科
3市立吹田市民病院病理
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
2Division of Dermatology, Suita Municipal Hospital
3Division of Pathology, Suita Municipal Hospital
キーワード:
下腿
,
eccrine spiradenoma
,
PAP法
Keyword:
下腿
,
eccrine spiradenoma
,
PAP法
pp.57-62
発行日 1989年1月1日
Published Date 1989/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204030
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16歳,女子.初診の約1年前より,左下腿伸側下部に,表面淡褐色の弾性硬の皮下小結節を認める.圧痛はあるが,自発痛はない.生検を兼ねて切除した.病理組織学的には,真皮下層から皮下織にかけて結合織被膜に囲まれた腫瘍塊が10数個存在する.腫瘍細胞は,明るい核をもつ大型の細胞と,濃染する核をもつ小型の細胞の2種類が認められ,腫瘍塊の中央部には前者,辺縁部には後者の細胞が多い.これらの細胞が,索状,偽管状に配列し,一部では管腔をなす.PAS染色は腫瘍細胞は陰性,間質に陽性.Bodian染色では神経線維は認められない.PAP法にて,CEAは管腔に沿って陽性,S−100蛋白は腫瘍細胞の一部に陽性を呈した.併せて,本邦報告例56例について検討した.
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