Japanese
English
症例報告
下腿に発生したEccrine Spiradenomaの1例
Eccrine Spiradenoma of the Lower Leg : A Case Report
佐藤 公昭
1
,
八木 雅春
2
,
濱田 哲矢
2
,
杉田 保雄
3
,
渡邉 琢也
3
,
森松 稔
3
Kimiaki Sato
1
1久留米大学医学部整形外科
2県立柳川病院整形外科
3久留米大学医学部病理学教室
1Department of Orthopaedic Surger, Kurume University School of Medicine
キーワード:
eccrine spiradenoma
,
エクリン螺旋腺腫
,
sweat apparatus tumors
,
汗器官腫瘍
Keyword:
eccrine spiradenoma
,
エクリン螺旋腺腫
,
sweat apparatus tumors
,
汗器官腫瘍
pp.791-793
発行日 2001年6月25日
Published Date 2001/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903310
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抄録:比較的稀なeccrine spiradenomaの1例を経験したので報告する.症例は55歳の男性で,10年前より右下腿に有痛性皮下腫瘍を認めた.画像上,MRI T1強調像で低信号,T2強調像で高信号を呈し,周囲に低信号領域を伴っていた.Gd-DTPAによる造影後T1強調像では,腫瘍はほぼ均一な増強効果を示した.組織学的には,真皮から皮下組織に存在する充実性腫瘍で,結合織性被膜で被覆されていた.腫瘍細胞は索状あるいは小葉状に増殖しており,好塩基性に淡染する大型の核を持つ明調細胞と,濃染する小型の核を持つ暗調細胞の2種類の細胞から構成されていた.大型の明調細胞は小集塊を形成し,その周囲を小型の暗調細胞が取り囲むように配列していた.本腫瘍は臨床的に通常直径1~2cmの境界明瞭な弾性硬の皮内・皮下腫瘍で,ドーム状・半球状に隆起するものが多く,自発痛・圧痛を伴うことが特徴とされている.
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