Japanese
English
症例報告
Multiple eccrine spiradenomaの1例
A case of multiple eccrine spiradenoma
片山 祥子
1
,
新山 史朗
1
,
齊藤 典充
1
,
坪井 廣美
1
,
勝岡 憲生
1
Shoko KATAYAMA
1
,
Shiro NIIYAMA
1
,
Norimitsu SAITOH
1
,
Hiromi TSUBOI
1
,
Kensei KATSUOKA
1
1北里大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Kitasato University School of Medicine
キーワード:
eccrine spiradenoma
,
エクリン
,
らせん腺腫
,
多発例
Keyword:
eccrine spiradenoma
,
エクリン
,
らせん腺腫
,
多発例
pp.162-164
発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100415
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66歳,女性.頭部,体幹,下肢に合計44個の結節を認めるeccrine spiradenoma (ES)を経験した.組織学的に腫瘍塊は結合織被膜に覆われ,ヘマトキシリンに淡染する大型の核を有する細胞と濃染する小型の核を有する細胞が,充実性ないし腺腫様構造を示し増殖していた.免疫組織化学的に検討した結果から,腫瘍細胞はエクリン腺の曲導管に由来すると考えた.ES多発例はESの15%にみられ,本邦では現在までに自験例を含め20例の多発例が報告されている.その多くは比較的限局した部位に多発する例で,自験例のように広範囲に発生する症例は現在まで報告がなく,また結節数が数十個に及ぶ症例はほかに3例しか見当たらず,自験例はきわめて稀な臨床像と考える.
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