Japanese
English
原著
疱疹状天疱瘡,殊に口腔粘膜病変について
Pemphigus Herpetiformis with Special References to Its Oral Mucosal Lesion
斉藤 範夫
1
,
樋口 由美子
1
,
花輪 滋
1
,
森嶋 隆文
1
Norio SAITO
1
,
Yumiko HIGUCHI
1
,
Shigeru HANAWA
1
,
Takafumi MORISHIMA
1
1日本大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.961-965
発行日 1987年11月1日
Published Date 1987/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203782
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臨床的にはジューリング疱疹状皮膚炎を思わせ,小水疱の病理組織学的所見は落葉状天疱瘡を思わせ,紅斑部のそれはeosinophilic spongiosisであり,免疫組織学的には直接法で表皮細胞間にIgG沈着,間接法で天疱瘡抗体を証し,ステロイドの内服が劇的に奏効した疱疹状天疱瘡の22歳,女性の典型例を報告した.自験例で興味あることは,口腔粘膜病変が初発症状であったこと,寛解時の観察から口腔粘膜の初発疹が水疱あるいは血疱であることを類推しえたこと,この水疱の病理組織学的所見は基底層直上の棘融解性水疱であり,パラフィン切片のPAP法で上皮細胞間にIgGの沈着を確認しえたことである.
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