Japanese
English
原著
脛骨前粘液水腫の2例
Two Cases of Pretibial Myxedema
藤田 優
1
,
守田 英治
1
,
渡辺 富美子
1
Masaru FUJITA
1
,
Eiji MORITA
1
,
Fumiko WATANABE
1
1千葉大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Chiba University
pp.439-443
発行日 1987年5月1日
Published Date 1987/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203662
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56歳女,48歳男の脛骨前粘液水腫の2例を報告した.第1例は本症を主訴に来院し,甲状腺機能充進を認め,LATS陽性であったが,第2例ではバセドウ病治療中に発生し,甲状腺機能は正常であり,LATSも陰性であった.本例では電顕的に空胞状を示す粗面小胞体を多数有する線維芽細胞を認め,その内外にムコ多糖を認めた.血清中のhyaluronidase inhibitorは共に陰性であり,螢光抗体直接法では両例共に主にIgMの沈着を真皮乳頭層に認めた,これらのことから文献的考察も加え,本症の発症機序について若干の考えを述べた.
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