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Practical Dermatology Volume 36, Issue 9 （September 2014）

皮膚病診療 36巻9号（2014年9月発行）

特集内分泌異常と皮膚病

臨床例

橋本病患者にみられた脛骨前粘液水腫久保田愛 ¹ , 加藤卓朗 , 田中聡 ¹済生会川口総合病院皮膚科キーワード： Graves病 , Thyrotropin Receptors , 鑑別診断 , 経皮投与 , リポイド類壊死症 , Thyroid-Stimulating Immunoglobulins , 橋本病 , Betamethasone Butyrate Propionate , Thyrotropin-Binding Inhibitory Immunoglobulin , 脛骨前部粘液水腫 Keyword: Administration, Cutaneous , Diagnosis, Differential , Graves Disease , Necrobiosis Lipoidica , Receptors, Thyrotropin , Immunoglobulins, Thyroid-Stimulating , Hashimoto Disease , Betamethasone Butyrate Propionate , Thyrotropin-Binding Inhibitory Immunoglobulin pp.821-824

発行日 2014年9月1日 Published Date 2014/9/1

DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015001634

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橋本病患者にみられた脛骨前粘液水腫により潜在性のBasedow病の存在が示唆された1例を報告した。脛骨前粘液水腫はBasedow病のまれな合併症で、脛骨前面から足背にかけてもっとも多くみられる皮膚病変であり、橋本病患者にみられることはきわめてまれである。皮疹出現時の甲状腺機能は亢進、低下とさまざまであり、皮疹と甲状腺機能に直接的な関係は認めなかった。脛骨前粘液水腫はホルモン自体よりも抗体が原因であるという報告があり、自験例も甲状腺刺激抗体、TSH受容体抗体ともに高値で、抗体が発症の素因になった可能性が示された。