Japanese
English
原著
B型肝炎ウイルス感染に伴った多形紅斑
A Case of Erythema Multiforme Associated with Hepatitis B Virus Infection
林 宗伸
1
,
服部 泰子
1
,
大島 洋子
1
,
池谷 敏彦
1
Takanobu HAYASHI
1
,
Yasuko HATTORI
1
,
Yohko OHSHIMA
1
,
Toshihiko IKEYA
1
1愛知医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Aichi Medical University
pp.973-976
発行日 1986年11月1日
Published Date 1986/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203551
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患者は63歳,男性.2週間前から全身の関節痛,筋肉痛,四肢の紅斑を訴える.検査所見ではGOT,GPT,ALP,LDH,γ—GTPの軽度上昇,HBs抗原定量値がR-PHA法にて5,120倍陽性を示した,皮疹部の生検像は多形滲出性紅斑型の組織反応であった.B型肝炎の診断に基づきHB抗原抗体値,GOT,GPT値,発疹を経時的に追った.その結果,発疹出現から消失まで18日間であり,ピーク時を過ぎると2〜3日で発疹は消褪し,発疹ピーク時より血清トランスアミナーゼ値が上昇し始め,第60病日頃には最高値となった.HBsおよびHBe抗原は初診時より陽性であったが,抗体は第80病日においても陰性であった.
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