Japanese
English
原著
日光蕁麻疹3例における膨疹抑制機序の検討
Three Cases of Solar Urticaria:A Study on the Mechanisms of Wheal Inhibition
浜中 宏
1
,
吉岡 晃
1
,
岡本 祐之
1
,
宮地 良樹
1
,
段野 貴一郎
1
,
堀尾 武
1
Hiroshi HAMANAKA
1
,
Akira YOSHIOKA
1
,
Hiroyuki OKAMOTO
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
,
Kiichiro DANNO
1
,
Takeshi HORIO
1
1京都大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Kyoto University
pp.435-439
発行日 1986年5月1日
Published Date 1986/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203458
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23歳の女性1人と55歳の女性2人の日光蕁麻疹3例を報告した.作用波長は3例ともにほぼ400〜500nmの可視領域に存在した.作用波長照射直後から,より長波長の光線を追加照射すると膨疹形成が抑制された.照射順序を逆にした場合および作用波長と抑制波長を同時に照射した場合には膨疹形成は抑制されなかった.in vitroで作用波長の光線を照射した自己血清を患者皮内に注射すると,全例において膨疹が生じ,血清中で光抗原が産生されるものと思われた.また,抑制波長の作用機序として,光抗原の不活化,肥満細胞脱顆粒の抑制,chemical mediatorの不活化,血管拡張の抑制等の可能性を考えて検討を加えた.
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