原著
Tricho-Rhino-Phalangeal Syndrome
小林 聰也
1
,
森下 美知子
1
,
伊藤 雅章
1
,
佐藤 信輔
1
,
佐藤 良夫
1
,
藤野 圭司
2
Soya KOBAYASHI
1
,
Michiko MORISHITA
1
,
Masaaki ITO
1
,
Shinsuke SATO
1
,
Yoshio SATO
1
,
Keiji FUJINO
2
1新潟大学医学部皮膚科教室
2新潟大学医学部整形外科教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
2Department of Orthopedics, Niigata University School of Medicine
pp.855-861
発行日 1985年10月1日
Published Date 1985/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203332
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Tricho-rhino-phalangeal syndromeの1例を報告した.33歳の女性で,頭部びまん性脱毛,西洋梨状鼻,円錐状指趾骨骨端を呈し,本症の臨床的特徴を満足していた.家系には同症なく,単発例と考えられた.頭髪は細く短く,組織学的に真皮は薄く,毛包は数が少なく小型で,毛球部は浅い位置に存在していたが,毛組織各層の構造は正常であった.走査電顕にて毛小皮に異常なく,透過型電顕でも毛小皮,毛皮質に異常はみられなかった.即ち,自験例における毛髪異常は単に毛包が小型で,数が減少しているという所見であった.また,tricho-rhino-phalangeal syndromeの本邦報告例を集計した.
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