Japanese
English
原著
局所性銀皮症の1例
A Case of Localized Argyria
徳橋 至
1
,
土屋 雅則
1
,
橋爪 鈴男
1
,
鰺坂 義之
1
,
下田 祥由
1
Itaru TOKUHASHI
1
,
Masanori TSUCHIYA
1
,
Suzuo HASHIZUME
1
,
Yoshiyuki AJISAKA
1
,
Nagayoshi SHIMODA
1
1聖マリアンナ医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, St. Marianna University School of Medicine
pp.429-434
発行日 1985年5月1日
Published Date 1985/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203252
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78歳,男性の限局性銀皮症の1例を報告した.患者は約20年前に右下顎の皮膚腫瘍を切除し,創部を鋼線で縫合した.初診2年前より同部に黒褐色の色素沈着が出現,徐徐に増強したため来院した.皮膚生検を施行し,鋼線を数本摘出した.組織所見として真皮中層から下層,汗腺および脂腺周囲,血管壁に黒色顆粒が沈着していた.暗視野鏡検により顆粒は光輝を呈し,X線微小部分析法にて組織内顆粒の分析を行ったところ銀が証明された.きわめて稀と思われる局所性銀皮症ならびにその電顕所見について報告し,若干の考察を加えた.
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