Japanese
English
原著
Focal Dermal Hypoplasia Syndromeの1例
A Case of Focal Dermal Hypoplasia Syndrome
増田 光喜
1
,
禾 紀子
1
,
清水 宏
1
,
倉持 正雄
1
,
木村 俊次
1
Mitsugi MASUDA
1
,
Noriko NOGI
1
,
Hiroshi SHIMIZU
1
,
Masao KURAMOCHI
1
,
Shunji KIMURA
1
1国家公務員共済組合連合会立川病院皮膚科
1Department of Dermatology, Tachikawa-Kyosai Hospital
pp.55-58
発行日 1985年1月1日
Published Date 1985/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203184
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Focal dermal hypoplasia syndrome (Goltz症候群)の典型例と思われる1例を報告した.患者は生後3カ月の女児で,皮膚症状として躯幹にほぼ線状に配列する毛細血管拡張を伴う皮膚萎縮,網状・篩状の脱色素斑および脱色素性皮膚萎縮,左大腿の瘢痕,左足底の著明な皺襞および黄色調小丘疹の集簇,後頭部の不完全脱毛,指趾爪の形成不全がみられ,骨格系の異常として,合指症,趾間の深い切れ込みを認めた.皮膚萎縮部の生検組織像では,真皮の線維芽細胞の増加および幼若な膠原線維,表皮直下にまで達する脂肪組織を認めた.本症の診断は,特徴的な皮膚所見が決め手となるため,本症が念頭にあれば診断はそれほど困難ではないと思われた.また,本症の本邦報告例と欧米における報告例との間には,特に差を認めなかった.
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