Japanese
English
臨床研究
内分泌疾患Ⅳ—Hypoplasia ovariiについて
Endocrine disorder Ⅳ On the Hypoplasia ovarii
唐沢 陽介
1
,
武沢 鎮磨
1
,
玉田 太朗
1
,
星合 久司
1
Yosuke Karasawa
1
1東京大学医学部産科婦人科学教室
pp.499-503
発行日 1958年7月10日
Published Date 1958/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409201779
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Ⅰ.緒言
いわゆる思春期を過ぎ,20才を超えても性器に年令に一致した発育を示さない者がある。その甚しいものは小児型の性器から些かの変化すら認められない。かゝるものを性器小児型発育症(se-xual infantilism)と総称するが,その原因は大別して次の3つに分けられる。それは(1)視床下部性(中枢性),(2)下垂体性,(3)性腺性であるが,前2者は下垂体性性腺刺戟ホルモンの分泌不足による性腺の発育不全,並びに性ホルモンの分泌不足によつて起るものであり,第3は性腺の原発性欠除によつて起るものである。
最近内分泌学の進歩に伴い,本症の本態に関する知見も拡まり,該疾患は斯界の興味ある問題となりつゝあるが,著者等も最近原発性無月経及び性器の小児型発育を主訴として来院した患者について種々検索する機会を得たのでその結果をこゝに報告する。
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