Japanese
English
原著
弘前大学皮膚科における最近10年間(昭和48年〜57年)のベーチェット病の統計
Statistical Survey of Patients with Behçet's Disease Experienced at Our Clinic in Recent 10 Years
高橋 正明
1
,
花田 勝美
1
,
橋本 功
1
,
帷子 康雄
1
Masaaki TAKAHASHI
1
,
Katsumi HANADA
1
,
Isao HASHIMOTO
1
,
Yasuo KATABIRA
1
1弘前大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
pp.591-595
発行日 1984年6月1日
Published Date 1984/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203069
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昭和48年から57年までの10年間に弘前大学皮膚科においてベーチェット病と診断された58例(完全型17例,不全型41例)およびその疑わしい型24例について統計的観察を行なうと共に,本邦におけるベーチェット病の変貌について若干の考察を加えた.先ず完全型および不全型では,①その合計58例は10年間の外来新患総数19,058名の0.3%であった.②初発年齢の平均は29.0歳で女子が男子より高齢に偏して幅広く分布する傾向がみられた.③4主症状の発現頻度は口腔アフタ96.5%,皮膚症状94.8%,陰部潰瘍79.3%,眼病変50%であり,従来の報告と略一致した.④経過・予後は,治癒・軽快が29例と50%を占め,死亡例2例はともに神経ベーチェットであった.次に疑わしい型でも治癒・軽快例は16例66・7%で,完全型・不全型のそれと大差のない成績であった.
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