Japanese
English
原著
京都府立医科大学皮膚科における最近10年間(昭和47年〜56年)の皮膚付属器腫瘍の統計
Statistical Survey of Skin Appendage Tumors
丸尾 充
1
,
大瀬 千年
1
,
松原 基夫
1
,
岸本 三郎
1
,
安野 洋一
1
,
上田 恵一
1
,
外松 茂太郎
1
Michiru MARUO
1
,
Chitoshi OSE
1
,
Motoo MATSUBARA
1
,
Saburo KISHIMOTO
1
,
Hirokazu YASUNO
1
,
Keiichi UEDA
1
,
Shigetaro SOTOMATSU
1
1京都府立医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine
pp.729-733
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202894
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昭和47年から56年までの10年間に京都府立医科大学皮膚科において経験した皮膚付属器腫瘍185例について統計的観察を行った.
1)10年間の外来新患総数は49,027人で,新患総数に対する割合は0.38%であった.
2)汗器官腫瘍は43例であり,エックリン系腫瘍は8例,アポクリン系腫瘍3例,未決腫瘍が32例であった.
3)毛包腫瘍は85例であり,毛母腫,多発性毛包嚢腫が多くみられた.
4)脂腺腫瘍は57例であり,大部分は脂腺母斑であった.
5)悪性腫瘍は7例であり,4例に転移が認められた.悪性度において付属器以外の表皮から発生する有棘細胞癌より高いと思われるので,診断に際しては臨床所見,組織学的検索と共に酵素化学的,電子顕微鏡的検索をあわせて行ない,より確実に診断することが肝要と思われる.
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