Japanese
English
原著
特異な臨床像を呈した先天性多発性グロムス腫瘍
Congenital Multiple Glomus Tumors with Peculiar Appearance
遠藤 千鶴子
1
,
片山 洋
1
,
川田 陽弘
1
Chizuko ENDOU
1
,
Hiroshi KATAYAMA
1
,
Akihiro KAWADA
1
1自治医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Jichi Medical School
pp.287-290
発行日 1983年3月1日
Published Date 1983/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202814
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特異な臨床像を呈した4歳女児の多発性グロムス腫瘍の1例を報告する.皮疹は生下時より認められ,両側上肢屈側,前胸部,腹部,上背部にかけて列序性に配列する.主として暗赤色〜青色の海綿状血管腫様変化を示す.一部では皮表より膨隆して静脈瘤様変化を示し,蔓状血管腫を疑わせる部位もあるが,コマ音,拍動及び疼痛はない.
組織学的には,真皮下層から皮下組織にかけて大小の小血管が増殖,拡張し,その外周に,円形〜楕円形の濃染する核を有するグロムス細胞が1〜3層,所によっては5〜6層または塊状に増殖している.また動脈撮影により,血管腫様の造影剤の貯溜像を認めた.
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