Japanese
English
原著
汎発性単純疱疹の1例—抗甲状腺剤による無顆粒球症に伴った症例
A Case of Generalized Herpes Simplex:Seen in an Agranulocytosis Due to Antithyroideal Agent
田中 俊宏
1,2
,
石田 均
1
,
荻野 篤彦
1
Toshihiro TANAKA
1,2
,
Hitoshi ISHIDA
1
,
Atsuhiko OGINO
1
1国立京都病院皮膚科
2京大病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kyoto National Hospital
pp.1057-1060
発行日 1982年11月1日
Published Date 1982/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202733
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症例は45歳女性で甲状腺機能亢進症患者である.抗甲状腺剤(チアマゾール)で治療中生じた無顆粒球症の経過中に汎発性単純疱疹とおもわれる皮疹の出現をみた.皮疹は全身に散布し紅暈を伴い,中心臍窩を有する膿疱である.血液検査では顆粒球分画の完全な消失があった.皮疹からのウイルス分離には成功しなかったが,皮疹の形態,組織像および単純疱疹ウイルス抗体価上昇から汎発性単純疱疹と診断した.
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