Japanese
English
原著
Urticarial Vasculitis—膠原病との関係について
Urticarial Vasculitis : The Relationship to Collagen Disease
田中 俊宏
1
,
樋口 貴子
1
,
山元 真理子
1
,
堀口 裕治
1
,
荻野 篤彦
1
Toshihiro TANAKA
1
,
Takako HIGUCHI
1
,
Mariko YAMAMOTO
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
,
Atsuhiko OGINO
1
1国立京都病院皮膚科
1Department of Dermatology, Kyoto National Hospital
pp.1107-1110
発行日 1981年12月1日
Published Date 1981/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202541
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組織学的に核崩壊を伴う好中球浸潤像を呈す蕁麻疹様紅斑が繰返し出没する2症例を経験したので報告する.
症例1(16歳,女性)蕁麻疹様皮疹が繰り返し出現し,関節痛・蝶形紅斑様皮疹・精神症状がみられた.補体の一過性の低下・血沈の軽度亢進がみられた.
症例2(16歳,女性)発熱の1週間後に蕁麻疹様皮疹が出現し,同時に多関節痛があった,CRP (4+),γ—グロブリン25%,血沈亢進,ASLO 640 Toddであった.
症例1はSLE,症例2はリウマチ熱との関係を思わせるが,各々の診断基準は満たさない.Urticarial vasculitisは,entityというより,膠原病ないし膠原病様の症候群を構成する1症状にすぎないと考えられる.
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