Japanese
English
特集 臨床皮膚科—最近のトピックス
Clinical Dermatology 1989
II新しい検査法と治療法
DDSの新しい適応—urticarial vasculitis
New indication of DDS (Dapsone)--Urticarial vasculitis
岡本 昭二
1
,
田辺 恵美子
1
,
黒田 啓
1
Shoji OKAMOTO
1
,
Emiko TANABE
1
,
Kei KURODA
1
1千葉大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Chiba University
キーワード:
DDS
,
urticarial vasculitis
,
Sjögren症候群
Keyword:
DDS
,
urticarial vasculitis
,
Sjögren症候群
pp.651-654
発行日 1989年5月15日
Published Date 1989/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204138
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DDSの新しい適応として,urticarialvasculitisを取り上げた.症例は44歳の女性で,4年前より全身の皮膚に出没する蕁麻疹様紅斑を主訴として来院した.各種の検査の結果,Sjögren症候群に伴って発生したurticarial vasculitisと診断した.皮膚の生検所見では,leukocytoclasticvasculitisを認めた.DDS1日75mgの経口投与により,翌日より蕁麻疹様紅斑の発生は止まった.DDSの経口投与は3カ月後に中止したが,中止後1年までは蕁麻疹様紅斑の再発はなかった.さらに,urticaral vasculitisについて考察を加えたのち,DDS療法の適応となる皮膚疾患としての血管炎群,無菌性膿疱性疾患群,水疱性疾患群およびその他の疾患群について言及した.また,DDSの作用機序に関する文献的考察を加えたのち,DDSの投与量およびDDSの副作用について述べた.
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