Japanese
English
原著
両側性第1鰓弓症候群の1例
A Case of Bilateral First Branchial Syndrome
福田 金壽
1
,
池田 重雄
1
,
福田 修
2
Kanehisa FUKUTA
1
,
Shigeo IKEDA
1
,
Osamu FUKUDA
2
1埼玉医科大学皮膚科教室
2東京大学医学部形成外科教室
1Department of Dermatology, Saitama Medical School
2Department of Plastic Surgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.325-330
発行日 1981年4月1日
Published Date 1981/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202404
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3歳7ヵ月,女児.初診昭和52年1月5日(生後13日目).両側巨口症,小顎症,両側副耳,耳珠の変形を主訴に当院未熟児センターから紹介された.両親は健康で,血族結婚ではない.家系内に同様の奇形のある者はない.父親34歳,母親27歳,初回妊娠で在胎40週,正常分娩で生下時体重2,820g.妊娠8ヵ月に軽度妊娠中毒症状が出たため,1週間降圧剤を内服した以外は睡眠剤,抗生剤の内服,放射線照射の既往はない.両側巨口症,小顎症,両側副耳,右耳珠の変形,Lt-low set earが見られたが,頬骨の発育不全,antimongoloid, colobomaは見られない.聴力も正常である.血液一般検査は正常.尿一般検査,尿中アミノ酸分析にも異常はない.ワッセルマン反応陰性で,染色体検査にも異常はない.
1歳6ヵ月に両側副耳切除,2歳7ヵ月に両側巨口症に対して口唇形成術を行った.
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