Japanese
English
原著
菌状息肉症の全身皮膚電子線照射療法
Total Skin Electron Irradiation Therapy for Mycosis Fungoides
安立 あゆみ
1
,
高井 和子
1
,
阿久津 順
1
,
林 顕宗
1
,
安江 隆
1
,
佐々田 健四郎
1
,
桜井 邦輝
2
Ayumi ADACHI
1
,
Kazuko TAKAI
1
,
Jun AKUTSU
1
,
Kenso RIN
1
,
Takashi YASUE
1
,
Kenshiro SASADA
1
,
Kuniteru SAKURAI
2
1国立名古屋病院皮膚科
2国立名古屋病院放射線科
1Section of Dermatology, Nagoya National Hospital
2Section of Radiology, Nagoya National Hospital
pp.297-302
発行日 1981年4月1日
Published Date 1981/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202399
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菌状息肉症計5例(汎発型4例,限局型1例)に対し,全身皮膚電子線照射を行った.総線量3,000rads照射終了時には,全例とも皮疹は完全寛解導入に成功したと考えられた.副作用としては,一過性の白血球減少,脱毛,胃腸障害が主なものであった.本法は重篤な副作用がなく,寛解期間も比較的長いので,広範囲皮疹を有する菌状息肉症に対しては,今日のところ最も有効な治療法と考えられたが,3例で3〜5ヵ月後に再発がみられたようにかなり再発率が高く,本法単独では本症の完治は困難であり,寛解期間延長のため併用療法や維持療法の確立が必要であると思われ,免疫増強剤の併用もその1つではなかろうかと思われた.
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