Japanese
English
原著
Phialophora gougerotii感染症の1例
A Case of Phialophora gougerotii Infection
行木 弘真佐
1
,
石川 英一
1
Hiromasa NAMEKI
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
pp.279-284
発行日 1980年4月1日
Published Date 1980/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202204
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68歳,男子.初診の7年前に脳卒中の発作があり,以後左半身不随となる.2年前に右頬部に擦過傷を2回負ったことあり.昭和52年3月頃,右頬部に黒褐色皮疹生じ,漸時拡大し,翌年6月には左頬部にも出現した.臨床的には紅斑浸潤局面と黒褐色結節を,組織学的には肉芽腫性変化を呈し,組織切片の培養にて黒色真菌を得,集落の形態,培養所見からPhialophora gougerotiiと同定,福代らのいう"chromomycosis様Phialophora gougerotii感染症辱"に一致すると思われた.治療としてはカイロの温熱療法,クロトリマゾールクリームのODTを施行するも効なく,5—FC 6.5g/day (100mg/day)を1,072g投与した時点で,臨床的にはかなり改善したが,組織内菌要素,培養はいずれも陽性であった.なお,5—FCの本分離菌に対するMICは25μg/mlであった.
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