Japanese
English
原著
いわゆる悪性関節リウマチの1例
A Case of So-called Malignant Rheumatoid Arthritis
行木 弘真佐
1
,
石川 英一
1
,
野口 哲郎
1
,
菊池 幸雄
2
Hiromasa NAMEKI
1
,
Hidekazu ISHIKAWA
1
,
Tetsuro NOGUCHI
1
,
Yukio KIKUCHI
2
1群馬大学医学部皮膚科学教室
2利根中央病院整形外科
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
2Division of Orthopedics, Tone Central Hospital
pp.535-541
発行日 1978年7月1日
Published Date 1978/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201917
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6年来,慢性関節リウマチとして治療され,約9カ月前より顔面,躯幹,前腕などに蚕豆大の結節性紅斑様皮疹出現を繰返したあと,血性胸水貯留をみた31歳女子例を報告した.皮疹は組織学的に血管炎の像を呈し,他方リウマチ因子強陽性,手指,膝関節の関節腔の狭小化など慢性関節リウマチに一致する所見のみられたことから,Bevansのいう悪性関節リウマチの範疇に含まれるものと考えられる.胸水の貯留はデキサメサゾンに良く反応し軽快したが,関節症状はデキサメサゾンでは抑えきれず,ACTHの投与後改善をみた.なお,慢性関節リウマチの関節外症状および悪性関節リウマチと結節性動脈周囲炎との関連性につき文献的に考察した.
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