Japanese
English
原著
Prurigo Melanoticaについて—胆石症手術後,完全寛解せる1例を中心に
Remission of Prurigo Melanotica Associated with Operation of Cholelithiasis
辻口 喜明
1,2
,
石川 豊祥
1
,
森嶋 隆文
1
,
荒川 秀夫
Yoshiaki TSUJIGUCHI
1,2
,
Toyonaga ISHIKAWA
1
,
Takahumi MORISHIMA
1
,
Hideo ARAKAWA
1日本大学医学部皮膚科学教室
2駿河台日大病院皮膚科
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.615-620
発行日 1978年8月1日
Published Date 1978/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201928
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要約 器質的肝障害に起因する1つの皮膚表現型としてPierini & BordaによってPrurigo melanotica(メラニン性痒疹)なる概念が提唱されたが,いまだ基礎疾患の治療によって皮膚症状が治癒したとの記載はない.最近,われわれは46歳,女性の体幹に主として痒疹小結節および均質性色素沈着を認めた本症の典型例を経験した.精査の結果,胆石症の合併を証明しえ,手術によって5年有余にわたって患者を悩まし続けた抗療性瘙痒性皮疹を数日にして完全寛解せしむることができた.本症はまさしく肝胆道系異常の1皮膚表現型であることを確認しえた次第である.
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