Japanese
English
原著
爪甲下黒色腫の2例—螢光法(Falck & Hillarp)による観察所見を中心として
TWO CASES OF SUBUNGUAL MELANOMA : A STUDY WITH FLUORESCENCE METHOD (FALCK & HILLARP)
森嶋 隆文
1
,
花輪 滋
1
,
石川 豊祥
1
,
遠藤 幹夫
1
,
辻口 喜明
1
Takafumi MORISHIMA
1
,
Shigeru HANAWA
1
,
Toyonaga ISHIKAWA
1
,
Mikio ENDO
1
,
Yoshiaki TSUJIGUCHI
1
1日本大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.841-846
発行日 1977年10月1日
Published Date 1977/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201808
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50歳,女の右第1趾および34歳,男の右第1指に生じた爪甲下黒色腫の2例を経験し,病理組織学的ならびに螢光法(Falck & Hillarp)を用いて検討し,興味ある若干の知見を得た.50歳の女性例は悪性黒子型黒色腫あるいは肢端黒子様黒色腫(acral lentiginousmelanoma),34歳男性例は結節性悪性黒色腫に一致するものと考えられた.これら症例に,さきに報告した左第3趾に発症したPagctoid悪性黒色腫の53歳の女性例を加えて,指あるいは趾の悪性黒色腫の3病型を主として螢光法的観点から比較考察したところ,形態学的にも特異螢光の性状に関してもそれぞれ病型によつて特徴があることを知つた.これら病型間における螢光法上の差違はそれぞれ異なつたメラニン代謝系を反映しているものとも推測される.
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