Japanese
English
原著
妊娠性疱疹—2例の報告
HERPES GESTATIONIS
石倉 多美子
1
,
石崎 宏
1
,
池田 真康
1
,
竹田 公彰
1
,
岩泉 九二夫
1
,
上出 二郎
Tamiko ISHIKURA
1
,
Hiroshi ISHIZAKI
1
,
Masayasu IKEDA
1
,
Kimiaki TAKEDA
1
,
Kunio IWAIZUMI
1
,
Jiro KAMIDE
1金沢大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Kanazawa University
pp.539-547
発行日 1975年7月1日
Published Date 1975/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201452
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要約 24歳の家婦および40歳の家婦に見られた妊娠性疱疹について報告した.2例とも激しい瘙痒を訴えた.皮疹は腹部に初発し,間もなくほぼ全身に拡がつた.個疹は紅斑・小水疱・痂皮よりなり,紅斑上に小水疱が環状に並ぶことが多かつた.組織像は表皮下水疱または表皮の壊死性変化で,水疱内と血管周囲に好中球や好酸球のかなり多数の浸潤が見られた.電顕像では,紅斑部において基底膜直下の浮腫と膠原線維の変性が見られ,細胞浸潤のところでは基底膜の不明瞭化・断裂・多層化などが認められた.なおわが国の報告例19例について臨床像・予後・原因・治療・鑑別診断などを簡単に述べた.
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