Japanese
English
原著
閉塞性黄疸に合併した黄色腫
XANTHOMAS OBSERVED IN OBSTRUCTIVE JAUNDICE PATIENTS
小玉 肇
1
,
益田 俊樹
1
,
藤田 慎一
2
,
植木 宏明
3
Hajime KODAMA
1
,
Toshiki MASUDA
1
,
Shinichi FUJITA
2
,
Hiroaki UEKI
3
1岡山大学医学部皮膚科学教室
2岡山赤十字病院皮膚科
3川崎医科大学皮層科学教室
1Department of Dermatology, Okayama University Medical School
2Department of Dermatology, Okayama Red Cross Hospital
3Department of Dermatology, Kawasaki Medical College
pp.371-378
発行日 1975年5月1日
Published Date 1975/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201429
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
黄色腫の発生をみた原発性胆汁性肝硬変症と肝内胆管閉塞症の各1例を報告し,閉塞性黄疸の際のリポ蛋白の異常ならびに黄色腫の形態について考察した.
前者の血清中にリポ蛋白Xが存在し,αリポ蛋白が著明に減少していることを電気泳動により確認した.閉塞性黄疸にみられる黄色腫はnodular xanthomaが最も特異であり,その他に粘膜部黄色腫,扁平黄色腫,皺に沿つて数珠状に配列する丘疹状黄色腫ならびに手掌とは限らない部位に出現する線状黄色腫が相混在することが特徴であると考えた.
リポ蛋白代謝異常や黄色腫の発生機序を考える場合,リポ蛋白の量的異常のみならず質的異常ならびにその結果としての代謝異常にも注目すべきであることを強調した.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.