Japanese
English
原著
クリオグロブリン血症の1例
A CASE OF CRYOGLOBULINEMIA
北野 允基
1
,
黒瀬 浩郎
1
,
地土井 襄璽
1
,
矢村 卓三
1
Masaki KITANO
1
,
Hiroo KUROSE
1
,
Joji JIDOI
1
,
Takuzo YAMURA
1
1広島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hiroshima University School of Medicine
pp.123-128
発行日 1975年2月1日
Published Date 1975/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201393
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48歳,男子.4年前より寒冷時に四肢末端部に凍瘡様皮疹を繰り返していた.2年前より足関節,膝関節に疼痛を伴つて,足背部に紅斑を生じ,部分的に皮膚壊死を生じた.皮膚組織所見は,Thromboangitisの像を示した.この患者の血清は低温におくと白濁ゲル化する性質をもつている.免疫学的検索により,1,000mg/dlの濃度をもつ,IgG単独のCryogloblinを証明した.骨髄に形質細胞の増加と異形性が認められ,骨髄腫が考えられたため,エンドキサン,プレドニゾロンの併用をおこなつたところCryogloblinは著明に減少し,皮疹の新生も認めなくなつてきた.
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