皮膚臨床—病理カンファレンス(2)
Mycosis fungoides or Parapsoriasis variegata?
河村 幸郎
1
,
浜口 次生
1
1三重大学皮膚科
pp.794-795
発行日 1973年9月1日
Published Date 1973/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201202
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症例26歳男子
現病歴と現症13歳の時から自覚症状のない皮疹が右前胸部,肩甲部,および腰部にみられ,これは徐々に拡大の傾向を示した.皮疹はいずれも米粒大の丘疹をともなう浸潤性苔癬化紅斑で表面は粗糙,乾燥性であつた(図1,2).前胸部の発疹には肋間に一致して指頭大までのリンパ腺をふれる.ツベルクリン反応陰性,末梢血エオジノフィリー(10〜12%),血清脂質の増加をみる以外に検査所見に異常はなかつた.皮疹はステロイドODTにわずかに反応し,さらにステロイド内服により浸潤は軽度となつた.
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