印象記
第70回日本皮膚科学会総会ならびに学術大会見聞記
籏野 倫
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
pp.728-730
発行日 1971年7月1日
Published Date 1971/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200833
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周到な計画のもとで
第70回日本皮膚科学会総会および学術大会は第18回日本医学会総会の第29分科会として4月3,4日の両日東京の江東および城東公会堂の2会場に分かれて,東京大学川村太郎教授を会頭として開催された。彼岸ごろから急に初夏を思わせる暖かさがつづいたためか一斉にほころびはじめた桜花も,4月に入つて連日平年以下の寒さに逆もどりして,戸外では北風が吹きすさび,暖房のない会場はそこびえがするほどであつたが,熱心な討議で次第に会場は熱気がこもり,またそこここで旧交を暖める会員の姿が目についた。会場が都心を離れ,しかも両会場がややへだたり,また第2会場は第1会場に比して著しく粗末であつたが,これもマンモス医学会総会のためや后をえないところで,それだけに主催者のご苦労は大変なことであつたことと思われる。
今回の総会ならびに学術大会は昨年来の貴重な経験を生かして準備はもとより当日の開催諸事全般についてきわめて周到な計画のもとに運営され,その成果は随所にみられてここにとどこうりなく終了することができたことは,誠にご同慶にたえない。
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