〈原著論文抄録〉
Porphyria cutanea tarda symptomatica—自験例とその成因とくにporphyrin代謝について,他
大久保 達也
1
,
佐野 栄春
1
1神戸大学医学部皮膚科教室
pp.803
発行日 1970年8月1日
Published Date 1970/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200697
- 有料閲覧
- 文献概要
1)顔面および頸項部にpseudosclerodermie様変化をきたした38歳男子において,排泄ポルフィリン体およびその前駆物質の生化学的検索(尿中:UP 6.2mg/day,CP 2.98mg/day,ALA 1.41mg/day,PBG(−)。屎中:CP(⧺),PP(trace)),慢性肝機能障害ならびに生活歴(大酒家で遺伝のないこと)からporphyria cutanea tarda symptomaticaと診断した1例につき,その大要を報告した。
2)上眼瞼,頸項部の集簇せる帯黄白色丘疹,胸背部の魚鱗癬様変化,声帯の黄変,頭蓋内,海馬回における沈着像レ線陰影などの所見は,lipoid proteinosisの臨床像ときわめて酷似していた。
Copyright © 1970, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.