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特集 皮膚疾患の電子顕微鏡像(2)
いわゆる血管拡張性肉芽腫の電子顕微鏡像
AN ELECTRON MICROSCOPIC STUDY OF SO-CALLED GRANULOMA TELEANGIECTATICUM
増田 三千男
1
,
大橋 勝
1
,
香ノ木 宏
1
,
矢崎 喜朔
1
Michio MASUDA
1
,
Masaru OHASHI
1
,
Hiroshi KONOGI
1
,
Yoshiyuki YAZAKI
1
1名古屋大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nagoya University School of Medicine
pp.503-509
発行日 1968年4月25日
Published Date 1968/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200337
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I.緒言
血管拡張性肉芽腫は一般に露出部に生ずる小さな赤色の突出せる有茎ないし半球状の腫瘤で,しばしばビラン又は結痂し少量の膿汁を分泌し,臨床経過は慢性であつて良性ではあるが完全に破壊されなければ再発の傾向が強いものと定義されている。
本症の本態については当初Botryokokkenが原因に擬せられていたが,その後症例の追加と共に炎症性肉芽腫説が強くなつてきた。本邦においても五十嵐1)は組織的に多くの拡大血管を有する特殊の炎症性肉芽腫と考えている。しかし1932年Freundが血管腫瘍であるとの見解を発表した。この血管腫瘍説はNödl2),Knoth et al3)らにより支持を受け現在ではこの考え方が支配的になつている。Knoth et al3). は116個の本症の組織を検索し血管腫新生物が67.2%をしめていたと報告している。
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