〈原著論文抄録〉
Mucinosis Follicularis,他
川田 陽弘
1
,
上野 賢一
1
,
吉田 実夫
2
1東京大学附属病院分院皮膚科
2東京大学皮膚科学教室
pp.837
発行日 1967年7月1日
Published Date 1967/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200193
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16歳男子の症例を報告した。左鼻唇溝のやや外方に2×1.6cm,浸潤せる局面状紅斑が1コ発生,経過観察中,1年半後に願に小豆大,軽く浸潤せる同性質の紅斑が生じた。組織学的に定型的な変化が認められた。フルオシノロン・アセトナイド軟膏により明らかな軽快を示したが完全に消失するに至らず,且つ中止すると元の状態に戻つた。頬の病巣にデルモパン装置,ステップⅢ,1回量100R,3回計300Rにより治癒,また頤の病巣はステップⅡ,1回量75R,計3回225Rの照射により2ヵ月後に略治癒した。本例は基礎代謝率−12%と,正常域の下限界乃至低下を示した,この点を本症の発症病理の面から考察を加えた。
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