Japanese
English
綜説
じんましん
URTICARIA
矢村 卓三
1
Takuzo YAMURA
1
1広島大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology, Hiroshima University School of Medicine
pp.657-662
発行日 1967年6月1日
Published Date 1967/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200168
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じんましんはかゆみとともに,卒然として,発赤をともなう膨疹としてあらわれ,数分ないし数時間後あとかたもなく消えさる疾患である。すなわち,それは一過性,表在性,限局性浮腫である。
じんましんの経過を観察するに,多くは局所の皮膚発赤が先行する。それとほとんど同時に局所の瘙痒を訴えてくる。やがて,その部に粟粒大の丘疹状膨疹が「とりはだ」のようにあらわれてくる。この丘疹状膨疹は急速に増大し,あるいは融合して完全なじんましんとなる。皮膚発赤からじんましん完成まで要する時間は1〜5分内外である。かゆみのため掻くと,さらにじんましんの発生は増長され,発赤,膨疹はさらに増大してくる。
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