Japanese
English
症例報告
合併母斑(combined nevus)の1例
A case of combined nevus
五木田 麻里
1
,
小猿 恒志
1
,
仲田 かおり
1
,
堀川 達弥
1
Mari GOKITA
1
,
Takashi KOZARU
1
,
Kaori NAKATA
1
,
Tatsuya HORIKAWA
1
1西神戸医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Nishikobe Medical Center, Kobe, Japan
キーワード:
合併母斑
,
combined nevus
,
intradermal nevus
,
blue nevus
Keyword:
合併母斑
,
combined nevus
,
intradermal nevus
,
blue nevus
pp.961-965
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200038
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要約 62歳,女性.5〜6年前に鼻尖部に無症候性の黒褐色斑が出現し増大してきた.受診時,鼻尖部中央に径4mmの黒褐色斑を認め,ダーモスコピーでは色素ネットワークはなく,不整形で灰黒色から白色調の不均一な色素沈着を認めた.病理組織学的には真皮浅層に母斑細胞が巣状に増殖し,真皮浅層から深層にかけてメラニン顆粒を有する紡錘形のメラノサイトが大型のメラノファージを伴って増殖していた.増殖している母斑細胞やメラノサイトに異型性はなく,真皮内母斑と青色母斑からなる合併母斑と診断した.合併母斑の本邦報告例は少ないがメラノサイト系の母斑全体の約1%を占めるとの報告もある.合併母斑は臨床像やダーモスコピー所見,病理組織学的所見のいずれでも悪性黒色腫との鑑別を要することがあり,合併母斑という病型を認識することは大切である.
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