Japanese
English
症例報告
後頭部のossifying fibromyxoid tumorの1例
A case of ossifying fibromyxoid tumor in the occipital region
島 佳世
1
,
渡邊 憲
1
Kayo SHIMA
1
,
Ken WATANABE
1
1横須賀市立市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Yokosuka City Hospital, Yokosuka, Japan
キーワード:
ossifying fibromyxoid tumor
,
後頭部
Keyword:
ossifying fibromyxoid tumor
,
後頭部
pp.967-970
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200039
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要約 67歳,男性.20年程前から出現した左後頭部の皮下結節を主訴に受診した.径32mm大で,半球状に隆起し,骨様硬に触れ,皮膚との癒着はなく,下床との可動性はなかった.頭部CT上石灰化を認め,頭蓋骨との連続性はなかった.全摘し,肉眼的に充実性かつ硬い球状の白色の結節であった.病理組織学的には膠原線維間に類円形の核を有する腫瘍細胞が多結節状,分葉状に増殖していた.腫瘍細胞の異型は軽度で,核分裂像は3/10HPFであった.EMA,S100蛋白,デスミン,広域サイトケラチンはすべて陰性で,ビメンチンのみが陽性だった.また,腫瘍中心性の成熟骨の形成を認めた.骨組織には異型性はなく,ossifying fibromyxoid tumorと診断した.Ossifying fibromyxoid tumorの本邦報告例で腫瘍中心性の骨形成の報告がないのは,辺縁の骨形成が特徴の腫瘍のために注目されていなかった可能性がある.
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