Japanese
English
原著
加水分解小麦による即時型アレルギー症例の診断法の検討
Analysis of diagnostic method of immediate allergy cases induced by hydrolyzed wheat proteins
望月 舞子
1
,
安部 真由
1
,
守屋 智枝
1
,
大橋 優文
1
,
加納 宏行
1
,
清島 真理子
1
,
中村 政志
2
,
矢上 晶子
2
Maiko MOCHIZUKI
1
,
Mayu ABE
1
,
Chie MORIYA
1
,
Yasufumi OHASHI
1
,
Hiroyuki KANOH
1
,
Mariko SEISHIMA
1
,
Masashi NAKAMURA
2
,
Akiko YAGAMI
2
1岐阜大学医学部皮膚科学教室
2藤田保健衛生大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Gifu University Graduate School of Medicine, Gifu, Japan
2Department of Dermatology, Fujita Health University School of Medicine, Toyoake, Japan
キーワード:
グルパール19S
,
加水分解小麦
,
即時型アレルギー
Keyword:
グルパール19S
,
加水分解小麦
,
即時型アレルギー
pp.294-297
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103935
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要約 加水分解小麦含有石鹸の使用歴があり,本症を疑って2011年12月~2013年2月に岐阜大学病院皮膚科を受診した30例について,グルパール19Sに対する特異的IgE抗体およびプリックテストを行った.その結果,特異的IgE抗体は陽性14例,疑陽性2例,陰性13例であった.グルパール19Sのプリックテストは特異的IgE抗体陽性例では13例中12例陽性,疑陽性例では2例中1例陽性,陰性例9例では全例陰性を示した.特異的IgE抗体およびプリックテストにより30例中15例が本症と診断することができた.グルパール19Sとプリックテストには強い相関があり,プリックテストを行わなくてもグルパール19S抗体測定により診断できると考えられた.一方,本症が疑われて受診した15症例の中には,ステロイド外用薬による酒皶様皮膚炎も含まれていた.本石鹸の使用歴があっても,必ずしも本症とは診断できない例があることがわかった.
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