Japanese
English
症例報告
成人に発症した多発性黄色肉芽腫の1例
A case of multiple adult xanthogranuloma
山下 紘子
1
,
堀口 麻有子
1
,
福田 恭子
1
,
西尾 晴子
2
,
落合 豊子
1
Hiroko YAMASHITA
1
,
Mayuko HORIGUCHI
1
,
Kyoko FUKUDA
1
,
Haruko NISHIO
2
,
Toyoko OCHIAI
1
1駿河台日本大学病院皮膚科学教室
2つるまき皮膚科
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine, Tokyo, Japan
2Tsurumaki Dermatology Clinic, Tokyo, Japan
キーワード:
多発性黄色肉芽腫
,
成人型
,
自然消退
Keyword:
多発性黄色肉芽腫
,
成人型
,
自然消退
pp.885-889
発行日 2012年10月1日
Published Date 2012/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103435
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要約 28歳,男性.約1年前,39℃の発熱があり,その数日後,発疹が体幹に多発した.初診時,体幹,四肢を中心に,赤褐色の小結節が孤立性に多発していた.粘膜疹はなく,眼症状や尿崩症はない.臨床検査所見で白血病や高脂血症の合併はなく,内臓悪性腫瘍の合併もなかった.病理組織所見では真皮内にTouton型多核巨細胞を混ずる組織球,泡沫細胞,リンパ球の浸潤がみられた.皮疹発症後2年目の現在,一部の結節は平坦化しているが,新生もみられている.成人の多発例における自然消退の可能性については不明な点が多く,今後も悪性腫瘍の合併に注意し,長期間の経過観察が必要である.
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