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特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012
4.皮膚疾患治療のポイント
蕁麻疹診療ガイドライン(改訂版)
The key points from the guidelines for the management of urticaria
三原 祥嗣
1
,
秀 道広
1
Shoji MIHARA
1
,
Michihiro HIDE
1
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚科学
1Department of Dermatology,Graduate School of Biomedical Sciences,Hiroshima University,Hiroshima,Japan
キーワード:
特発性の蕁麻疹
,
刺激誘発型の蕁麻疹
,
抗ヒスタミン薬
,
予防的内服
Keyword:
特発性の蕁麻疹
,
刺激誘発型の蕁麻疹
,
抗ヒスタミン薬
,
予防的内服
pp.104-109
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103259
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要約 2011年6月に「蕁麻疹診療ガイドライン」がEBMを盛り込んだ形で全面改定された.蕁麻疹の治療においてはまず,その緊急性・重症度と病型を的確に把握し,これらの視点に基づいて治療する.そして,原因の同定と除去・回避が中心となる場合,薬物療法治療が中心となる場合など病型により治療の力点が異なること,また,治癒に至る過程として治療により当面の症状が抑制された状態を維持した過程を経る必要があることなどを,医療者と患者が共有することが重要である.特発性の蕁麻疹の治療では鎮静性の低い抗ヒスタミン薬が治療の中心であるが,症状によっては適宜,変更や増量,補助的な治療の追加や症例によっては中等量のステロイドやシクロスポリンなど試行的治療を考慮することもある.治療により症状が消失した後も一定期間予防的に抗ヒスタミン薬を内服するほうがその後の症状や再発予防に有効である.
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