Japanese
English
症例報告
血管免疫芽球性T細胞リンパ腫に対する同種末梢血幹細胞移植後に出現した多発エクリン汗孔腫の1例
A case of multiple eccrine poromas after allo-peripheral blood stem cell transplantation for angioimmunoblastic T-cell lymphoma
島本 紀子
1
,
松村 由美
1
,
谷崎 英昭
1
,
谷岡 未樹
1
,
是枝 哲
1
,
高橋 健造
1
,
宮地 良樹
1
Noriko SHIMAMOTO
1
,
Yumi MATSUMURA
1
,
Hideaki TANIZAKI
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Satoshi KORE-EDA
1
,
Kenzo TAKAHASHI
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyoto University Graduate School of Medicine,Kyoto,Japan
キーワード:
エクリン汗孔腫
,
悪性リンパ腫
,
造血幹細胞移植
,
放射線照射
Keyword:
エクリン汗孔腫
,
悪性リンパ腫
,
造血幹細胞移植
,
放射線照射
pp.1089-1092
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103128
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要約 63歳,男性.血管免疫芽球性T細胞リンパ腫に対する化学療法および自己末梢血幹細胞移植の治療歴がある.発症6年後に2回目の再発をきたしたため,化学療法の後,骨髄非破壊的同種末梢血幹細胞移植を行い寛解に至った.移植の数か月後からの8年間に全身に計12か所の紅色結節が次々に出現したため切除し,病理学的所見からエクリン汗孔腫と診断した.エクリン汗孔腫は良性の皮膚付属器腫瘍で,ほとんどが単発である.6個以上のエクリン汗孔腫が多発した報告は過去に7例あり,そのうち3例には放射線照射歴があり,いずれも放射線照射部位に発症している.自験例も同種末梢血幹細胞移植の前処置として全身放射線照射を施行しており,放射線照射との関連性が想起される.
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