Japanese
English
症例報告
石灰化と広範囲の淡褐色斑を伴った頰部基底細胞癌の1例
A case of basal cell carcinoma with calcification and a large pigmented macule around an elevated lesion
甲斐 宜貴
1
,
後藤 真由子
1
,
清水 史明
1
,
上原 幸
1
,
片桐 一元
1
,
藤原 作平
1
Yoshitaka KAI
1
,
Mayuko GOTO
1
,
Fumiaki SHIMIZU
1
,
Miyuki UEHARA
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
,
Sakuhei FUJIWARA
1
1大分大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Faculty of Medicine,Oita University,Oita,Japan
キーワード:
基底細胞癌
,
石灰化
,
ダーモスコピー
Keyword:
基底細胞癌
,
石灰化
,
ダーモスコピー
pp.619-623
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103003
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要約 60歳,男性.15年前より左頰部に褐色斑があり徐々に増大し,左頰部の大部分を占めるようになった.初診時の淡褐色斑の大きさは7×6cm,その中央は隆起性腫瘤を形成していた.褐色斑の境界は比較的明瞭であり,鑑別疾患として悪性黒色腫が考えられた.ダーモスコピー所見では,白色小結節を多数認めたため,基底細胞癌を第一に考えて生検を行った.その結果,石灰化を伴う基底細胞癌と診断した.腫瘍辺縁より1cm離して切除術を施行し,二期的にcheek rotation flapにて再建した.切除標本の病理組織所見では,腫瘤部は表皮と連続性に好塩基性に染まる腫瘍細胞が大小の胞巣を作って下方に増殖し,好塩基性の無構造物質を含有する大小の囊腫様構造を伴っていた.
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