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2008年7月から,ドイツ南部の小都市フライブルグに2年間留学する機会をいただいた.フライブルグは環境保全に積極的な街として有名で,緑に満ち自然が豊かな大変住み心地の良い土地である.札幌より緯度は北に位置するが,ドイツのなかで最も温暖な地域で,夏場は30℃を超える日が続く.空気が綺麗なせいか夏場の日中は非常に日差しが強く,油断をするとひどい日焼けを起こしてしまう.ところで,こちらの若い女性は肌の艶もよく金髪がよく似合う美人が多かったが,自分より随分年上だろうな…と思っていた女性が,実は数歳,年下だったということを経験した.もともと日本人は年齢より若くみられることが多いが,そのように感じた一番の理由は,現地の人の“肌年齢”が随分と老けているからだ.欧米人と黄色人種の光線に対する反応性の違いは知っていたつもりだったが,ここまで違うものかと(女性を見る眼で)改めて実感した.しかし,この“肌年齢”の違いは,必ずしもスキンタイプの違いによるためだけではなさそうである.欧米人は日光浴が大好きで健康に良いと考える風習があり,驚いたことに,褐色に日焼けした肌に憧れる風潮もあるそうだ.天気の良い日の公園では水着姿で日光浴を楽しむ人もたくさんみられ,夏場のレストランでは,テラス席は満席だが室内席はガラガラということも多い.年齢にそぐわない肌を呈する理由として,日光を積極的に楽しむ文化が根底にあるのではと思われる.今回の留学では,文化の違いが“肌年齢”に及ぼす影響について実感する良い機会となった.ところで先日,自分の顔面の脂漏性角化症の数が以前より増えているのに気付いた.これは40歳を越え,年をとったためではなく,欧州で現地人と同じように太陽の下で生活を楽しんだからだと思っている.
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