Japanese
English
症例報告
皮下脂肪織に限局した滑膜肉腫の1例
A case of localized subcutaneous synovial sarcoma
中村 善雄
1
,
吉田 和恵
1
,
布袋 祐子
1
Yoshio NAKAMURA
1
,
Kazue YOSHIDA
1
,
Yuko FUTEI
1
1荻窪病院皮膚科
1Department of Dermatology,Ogikubo Hospital,Tokyo,Japan
キーワード:
滑膜肉腫
,
二相性
,
脂肪織
,
悪性軟部腫瘍
,
epithelioid sarcoma
Keyword:
滑膜肉腫
,
二相性
,
脂肪織
,
悪性軟部腫瘍
,
epithelioid sarcoma
pp.52-56
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102788
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要約 83歳,女性.2か月ほど前より右大腿外側に径3.8×1.8cm,境界明瞭な弾性やや硬の皮下腫瘤が出現した.組織では皮下脂肪織内に比較的境界明瞭な腫瘍を認め,一部では出血・壊死を伴った.腫瘍は円形の細胞が管腔様構造あるいは裂隙を形成する上皮様構造を示す部分と,紡錘形細胞が密に増生し線維肉腫様の像を示す二相性増殖を認めた.一部に粘液変性と多数の核異型,分裂像があり,組織学的に二相性の滑膜肉腫と診断した.滑膜肉腫は大関節部にみられる肉腫であるが,皮下脂肪織内に限局した症例はきわめて稀である.
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