Japanese
English
症例報告
四肢に散在する局面型皮膚サルコイドが契機となって診断に至ったサルコイドーシスの1例
A case of sarcoidosis with multiple macular skin eruptions on the extremities
藤井 弓子
1
,
松村 由美
1
,
宮地 良樹
1
Yumiko FUJII
1
,
Yumi MATSUMURA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyoto University Graduate School of Medicine,Kyoto,Japan
キーワード:
サルコイドーシス
,
局面型皮膚サルコイド
,
肺門部リンパ節腫大
Keyword:
サルコイドーシス
,
局面型皮膚サルコイド
,
肺門部リンパ節腫大
pp.22-25
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102781
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要約 39歳,男性.7年来四肢を中心とした紅斑に対して他院で皮膚生検を受けずに扁平苔癬と診断されステロイド外用にて治療を受けていたが,自己判断で中止することを繰り返していた.患者によるとステロイド外用は無効であり,次第に皮疹は増加傾向にあるとのことであった.初診時には,褐色でやや表皮が萎縮傾向にあり陥凹した瘢痕局面と思われる皮疹が主に下肢に散在していた.皮膚生検では,非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の所見を得,さらに胸部CTで両側肺門リンパ節腫大,ツベルクリン反応陰性と判明し,サルコイドーシスと診断した.血清アンギオテンシン変換酵素値,血清カルシウム値は正常で,心電図異常,眼症状はなかった.皮膚症状に対してトラニラスト内服を開始し,以後10か月間で,皮疹の新生を認めない.
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