Japanese
English
今月の症例
悪性萎縮性丘疹症(Degos' disease)の1例
A case of Degos' disease
田中 隆光
1
,
納 さつき
1
,
神田 奈緒子
1
,
渡辺 晋一
1
Takamitsu TANAKA
1
,
Satsuki OSAME
1
,
Naoko KANDA
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Teikyo University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
悪性萎縮性丘疹症
,
アスピリン
Keyword:
悪性萎縮性丘疹症
,
アスピリン
pp.822-826
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102720
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 45歳,女性.初診6日前から40℃台の発熱があり,2日後,体幹四肢に自覚症状のない紅色丘疹が散在した.その後,一部水疱化し,下腿に爪甲大の圧痛を伴う皮下硬結が数個出現した.丘疹の組織像は楔状の膠原線維の変性で,皮下硬結の組織像は真皮から皮下組織の壊死性血管炎と血栓による閉塞を示した.膠原病や血管炎は否定的であった.経過中に,表面が萎縮性の陥凹した白色丘疹となり,悪性萎縮性丘疹症(Degos’ disease)と診断した.消化管や神経系の合併症はなかった.抗血小板薬内服で半年経過しているが,皮疹の再燃はない.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.